歯医者はなぜ予約制か?

2016年7月2日

ぼくは、プライベートでは予定とか約束はなるべく避けるようにしています。

仕事中、診療はもちろんですが、昼休みや診療後のミーティング、学会など全てが分単位で予定を組まれていますから、休みの日くらいはその日の気分で行動したいと思うんです。だから休みの日はめざまし時計をかけません。自然に目が覚めるまで寝ていようと思います。まぁそうは言っても、必ず6時半に目がさめてしまうところが悲しい性です。

 

さて、本題に戻ります。

眼科や皮膚科など医科クリニックとは違い、なぜ歯科は予約制なのでしょうか?暇なときにふらっと歯医者に行きたい、そういう方も決して少なくないでしょう。では歯科が予約制でなかった場合、どんな問題がおこるのか、少し考えてみました。

 

「何時間も待たされる可能性がある」

歯科は他科にくらべて、ドクターが一人の患者さんを診療する時間が長いです。例えば北上尾歯科では患者さん一人につき30分〜90分の予約時間をおとりします。そのため、もし90分治療する患者さんが二人重なって来院してしまうと、その次の方は3時間以上待たないといけません。うーん、ディズニーランドだったらスプラッシュマウンテンとビックサンダーマウンテンが乗れますね。

そういった問題を解決するために、ディズニーランドではファストパス、歯科では予約制が導入されています。

 

「治療器具の準備ができない」

一般的なむし歯治療なら問題ありませんが、親知らずの抜歯やインプラント手術などは特殊な器具が必要となります。そういった器具はいくつもあるわけではないので、処置が連続してしまうと器具の滅菌が間に合わなくなってしまいます。予約もしないで総合病院に行って、「今からがんの手術をしてください!」といっても無理な話しです。歯科はそこまでではないですが、少なからず事前に人や器具の準備が必要となります。

 

こうやって考えてみると、複雑な症例は治療せず、患者さん一人当たりの治療時間を極端に短縮していく診療スタイルであれば、予約不要の歯科医院が成立するかもしれません。しかし治療の質を担保しながら待ち時間を少なくするためには、予約制が最も理にかなっています。

 

北上尾歯科は基本的に予約制で診療しています。しかし、完全予約制ではありません。完全予約制というのは、たとえ急な痛みでお困りだったとしても、予約が必要となるシステムです。北上尾歯科では急患(急な痛みやその他の問題でお困りの方)や初診(北上尾歯科に初めてかかる方)の方は、多少の待ち時間はありますが、予約外でも随時拝見しております。