各歯科医師による診断の違い

2010年6月7日

「前の先生はこの歯抜かないとだめだっていうんですが…」
私の親戚のレントゲンです。ほかの歯科医院にかかっていたのですが、抜歯を避けたいということで遠くから来院されました。

この歯を客観的に判断すると、100人の歯科医師のうち95人は抜歯の診断をするような状態です。しかし、5人くらいは残せると判断する先生がいると思います。では、その5人の先生には特殊な技術があるから残せるのでしょうか?
答えはNOです。

歯科治療は歯科医師の考え方によって治療の方針が大きく変わってきます。先ほどの症例では、虫歯をすべて削ったら確実に抜くこととなりますが、残せると判断した5人の先生は、虫歯をすべては削らず一部残した状態でかぶせます。もちろん長持ちはしませんし、治療しても1~2か月でだめになるかもしれません。
では、もって1年、状況によっては1~2か月でだめになる歯を治療しますか?
この判断はもう医学的ではなく、哲学、宗教的なものになると思います。

実は歯科の治療というのは、各歯科医師によって治療の判断がかわることが多々あります。たとえば、初期虫歯がどこまで大きくなったら治療をするか、どこまでゆれていたら歯を抜くか、こういった判断は意外と思われるほど担当する歯科医師によってかわります。

ですから今回のように、「前の先生は歯を抜くっていったけど、次の先生は抜かないでいいっていわれた!」なんて話はよくあることなのです。どちらの先生が正解か?という話ではなく、考え方の違いなので最後は患者さんが自ら決断する必要があります。

患者さん自ら治療方法を選択するのは難しいと思いますが、まずはもっとも信頼できる歯科医師を探していただくことが一番でしょう。

すべてのブログ記事一覧