根管治療の成功率を左右する「ラバーダム」とは?
2026年8月9日
皆さんは「ラバーダム」をご存じでしょうか。 ラバーダムとは、主に根管治療(歯の神経や根の治療)を行う際に使用する、ゴム製のシートです。治療する歯だけを露出させ、唾液や細菌が治療部位に入り込まないようにする役割があります。
実は、お口の中の唾液には非常に多くの細菌が存在しています。根管治療では、歯の中の細菌を取り除いてきれいな状態にすることが重要ですが、治療中に唾液が入り込んでしまうと、新たな細菌が根の中に侵入し、治療の成功率を下げてしまう可能性があります。 そのため、ラバーダムは根管治療において非常に重要な器具です。
海外では根管治療の標準的な方法として広く使用されており、多くの研究でも、適切な隔離環境が根管治療の成功につながることが示されています。 一方、日本では保険診療にラバーダムの費用が含まれていないため、使用している歯科医院はまだ多くありません。ラバーダムを使用すると、材料費や装着の手間は医院側の負担となります。 しかし、当院では根管治療は歯科治療を成功させるための基本だと考えており、保険診療でもラバーダムを使用して治療を行っています。
家づくりに例えると、根管治療は「家の土台」を作る工程です。どれだけ美しい被せ物を入れても、土台となる根の治療が不十分であれば、歯を長く維持することはできません。
ラバーダムを装着すると、少し窮屈に感じる方もいらっしゃいます。しかし、それは大切な歯をできるだけ長く守るための重要な工程です。 当院では、見えない部分だからこそ手を抜かず、一本でも多くの歯を長持ちさせるために、これからも質の高い根管治療を心がけてまいります。
