おやしらずの大活躍

2015年3月24日

北上尾歯科には『親知らずを抜きたい!』という患者さんが多く来院されます。私は口腔外科の研修も積んできましたので、歯ぐきを切開したり骨を削るような難易度の高い抜歯も日常的におこなっています。また当院にはオペ室やCT設備もありますので、有難いことにそこから紹介や口コミの輪が広がり、親知らずの抜歯症例は年々増えております。

よく誤解されている方がいらっしゃるのですが、親知らずは必ず抜かなくてはいけないことはありません。まっすぐ生えていて、しっかり歯ブラシができる状態であれば急いで抜く必要はないのです。
先日も、抜かずにとっておいた親知らずが大活躍しているケースに遭遇しました。

下のレントゲンは2年前のものです。親知らずの一本手前の歯を抜いてしまい、隙間が空いている状態です。本来は抜いた所にブリッジやインプラントをいれる必要があります。しかしこの症例では歯が抜けてできたスペースに親知らずが入り込むことで、見事に隙間がうまっています。上のレントゲンが現在の状態です。青◯部分が親知らずですが、完全に抜いてしまった歯の代役となっています。

ちなみに通常親知らずの移動には部分矯正を適用するのですが、今回は特に何もしておりません。親知らずが自然にここまで動いてきたのです。

ここまで上手くいくことも珍しいですが、親知らずが役立つこともたまにはあるのです。抜こうかどうかでお悩みの患者様は、ぜひ一度ご相談ください。