レントゲンの進化

2014年9月23日

i phone6が発売されました。今回もまたすごい人気のようで、ネット、雑誌、テレビといたるところでその話題を目にします。私もAppleユーザーですが、特に最近のi phoneはカメラ機能がすごい。「写るんです!」みたいな使い捨てのフィルム式カメラをメインで使っていた世代からすると、本当に驚きです。

さて、カメラの進歩ってレントゲン機器の進歩ととても似ているんです。 昔のレントゲンはフィルムに撮影し現像する必要がありましたが、10年くらい前からデジタルが主流となり、画像がすぐにモニターで確認できるようになりました。発売当初のデジタルレントゲンは、撮影した画像がすぐにみられる、放射線の被曝量が大幅に減る、などのメリットがある反面、画質は従来のフィルムタイプには劣るという問題がありました。ところが医療機器の進歩により、最新のデジタルレントゲンはフィルムタイプに遜色のない画質を再現できるようになりました。

歯科医院で撮影するレントゲンは、おもにお口全体を一枚で写すパノラマタイプと歯を一本単位で写すデンタルタイプにわかれます。最近は病巣を三次元的に撮影できる3D-CTもありますが、一般的にはパノラマかデンタルタイプのレントゲンで診断をしています。 使い分けとしては、全体的な診査、診断をしたい時にはパノラマ撮影、歯一本ごとの精密な診断をしたい場合はデンタル撮影をおこないます。 先日、当医院のデンタルタイプのレントゲンを新しいものに入れ替えました。新しい装置は従来型にくらべ撮影プレートが薄く小さくなったので、お口の小さな患者さんやお子様でも楽に撮影ができるようになりました。そして何より画像の解像度が抜群によくなっています。「今まで見えなかったものが見える!」という感覚はCTを導入した時と同じくらいでしょうか。

医療機器の開発は日進月歩で、その性能はどんどんよくなっています。しかし、やはり一番大事なものはそれを使う歯科医師の技術や診断能力です。iphoneに負けないくらいのスピードでバージョンアップして、年内には oishi6を目指します(^^)

上の写真がパノラマタイプ、下がデンタルタイプです。レントゲンは鏡と違い左右が反対にうつるので、デンタルは右下の奥歯になります。デンタルタイプでは歯の根の状態が明瞭に確認できます。