一ヶ月で骨と結合する最新のインプラント
2014年5月21日
当医院で採用しているストローマンインプラント(ITIインプラント)から新しいタイプのインプラント、SLActiveが開発されました。
ストローマンは世界的に最も信頼のおけるインプラントシステムの一つで、当医院でも開業時から採用しています。他のインプラントにくらべ価格が高いことが欠点ですが、それに余りある結果が得られているため、私としても非常に安心して手術ができます。
そしてそのストローマンから今回新しく開発されたSLActiveは、手術後4週間程度で骨とインプラントがくっつくということが特徴です。従来のインプラントは手術後三ヶ月たたないと被せ物を入れることができませんでしたが、このインプラントを使用するとその期間が大幅に短縮できます。非常に画期的なインプラントです。
なぜそんなに治癒期間が短くできるのか少し専門的なことを解説します。
インプラントと骨がくっつくためには、血液がインプラント表面に絡みつき骨を作る細胞が集まることが重要となります。ところが、インプラントはチタンという金属でできていますから、疎水性(水を弾く性質)で血液が絡みにくい欠点がありました。今回開発されたSLActiveは、インプラント表面を親水性にかえることでこの問題を解決し、手術後の治癒期間を大幅に短縮、さらにより強固な骨との結合を可能にしています。
実際に使用してみると、写真のように液体に浸かった状態でインプラントが保存されています。手術における手順は従来型とほぼかわらないものの、血液との親和性が目で見ても明らかに違います。
もちろん従来型のインプラントも実績があり全ての症例でSLActiveを使用するわけにはいきませんが、なるべく短期間でインプラントをいれたい患者様にはおすすめです。
インプラントはまさに日進月歩で進化しています。患者様に最新の技術を提供できるよう、いつまでも勉強し続けることが大事ですね。