埼玉よみうりに寄稿した記事を紹介します

2024年1月7日

あけましておめでとうございます!
長い夏が終わったと思ったらあっという間に新年ですね。みなさまはもう初詣に行かれたでしょうか?
初詣では受験合格、仕事の成功、恋愛成就など願うことは人それぞれあるかと思いますが、全ての人に共通した願いは全身の健康ではないでしょうか?ご自身の健康、家族や大切な人の健康、さらにはペットの健康まで願う方もいると思います。健康のためにジョギングを始めたりジムで運動したり、食事をコントロールしたりと気を遣われている方も多いと思いのではないのでしょうか。
 
意外かと思われるかもしれませんが、全身の健康を考える上で歯の健康を考えることもかなり重要となってきます。
「たかが歯だから身体の健康には関係ないでしょ?」と考える方も多いかと思いますが歯は消化器官の入り口で、栄養の摂取において非常に重要な組織です。私は以前、訪問歯科で高齢者施設を担当していたことがあるのですが、そこでは歯を失ったことで食事ができなくなり、急速に体力が衰えてしまう方も少なくありませんでした。
 
歯が全身の健康に与える影響は消化だけではありません。
例えば心血管系の疾患(高血圧など)です。口腔内の炎症や歯周病が進行すると、細菌が血流に入り込むことがあります。これが全身に広がると、心血管系の疾患のリスクが高まる可能性があり、歯周病と心臓病の関連性について注目が集まっています。
また糖尿病と歯周病は相互に影響し合うことが知られています。糖尿病患者は歯周病にかかりやすく、逆に歯周病が糖尿病の管理を難しくすることもあります。
他にも歯周病と早産や低体重児のリスクなど、歯と全身の密接な関係が近年解明されてきています。
 
お口の衛生状態を綺麗に保つことは、虫歯や歯周病などの直接的な疾患の予防のみならず、全身の健康を守ることにも繋がります。食事は毎日のことですのでご自宅でのケアが非常に重要ではありますが、歯科医院での定期的なメンテナンスも欠かせません。少なくとも半年に一度は、歯科医院でメンテナンスを受けることをお勧めします。
全身の健康のためにお口の健康にも気を配り、2024年も美味しく楽しく食事し健康に過ごしてください!