埼玉読売新聞に寄稿させていただきましたので、ご紹介させていただきます。
2021年1月7日
新年明けましておめでとうございます。
昨年は新型コロナウイルスの影響で世情もガラッと変わってしまい、暗い話題ばかりが先行してしまった1年でした。一刻も早い事態収束を願いながら、私共も医療従事者の一員として微力ながら患者様の健康促進に寄与出来るよう尽力いたします。
さて、ここからは歯の話に移ります。皆さんはお正月と聞いて何を思い浮かべますか?初詣、初日の出、お年玉など様々有るかとは思いますが、お餅やおせち料理などのご馳走は楽しみの1つではないでしょうか。平安時代のお正月の儀式に"歯固めの儀"というものがあります。地方特有の硬い食べ物を食べて歯を丈夫にし、健康長寿を願う行事だったそうです。いつまでもご自身の歯で好きな物を美味しく食べられるのはとても幸せな事ですよね。
しかし、実際には虫歯や歯周病などが原因で歯を失ってしまい、入れ歯を使用してお食事する事を余儀無くされている方が沢山いらっしゃいます。入れ歯は義歯ともいい、義足や義手と同じ類のもので、ご自身のお口に馴染むのにはとても難しい物です。そのせいで、硬い物や噛み切りにくい物がうまく食べられなくなる、食感を楽しめなくると言った悩みを抱える患者様は少なく有りません。又、入れ歯は残っているご自身の歯に負担をかけてしまう設計で有るため、新たに歯を失う原因にもなり兼ねません。
では、噛む力も損なわず、限りなくご自身の歯の感覚に近い状態で且つ残っている歯にも負担の少ない治療法は無いのでしょうか?
今存在する中でこれらを最も高いレベルで実現出来る治療法、それはインプラント治療です。
インプラント治療とは土台となるネジを骨の中に埋め込み、その上に被せ物をする治療です。これだけを聞くと、怖いイメージがある方もいらっしゃるかと思いますが、通常の虫歯治療に用いる麻酔で手術可能で、入院の必要も有りません。又、身体に馴染みが良く腐敗しにくいチタンという材料を用いるため、影響が出る事も殆ど有りません。
加えて、ご自身のお手入れ、歯科医師、歯科衛生士によるチェックやクリーニングをしっかり行っていれば一生涯使い続けられる方もいらっしゃいます。
この様にインプラント治療は素晴らしい治療法の1つではありますが、勿論、ご自身の歯に勝るものではありません。今年も皆様の健康な歯が残るきっかけとなるようなコラムを書いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
※上記は埼玉よみうり新聞に寄稿した記事です