埼玉読売新聞に寄稿させていただきました

2022年1月6日

以下寄稿した記事を記載いたします。

子供の頃、お正月の一番の楽しみと言えばお年玉でしたが、大人になった今、一番の楽しみは美味しいものを食べることになりました。お正月はおせちを始め、豪華な食材を食べる機会が多くなりますが、お餅もアワビもステーキもやはり歯がないと美味しく食べられませんよね。

歯は一般的に20本あれば食生活にほぼ満足できると言われていますが、2016年に行われた全国調査では75歳以上の方の平均残存歯数は15.7本でこれでは満足にお食事をすることが難しくなります。

食事は生活の質を高める上で非常に重要な要素です。単に「栄養を取る」あるいは「経口的に食事を摂取する」ということだけではありません。味はもちろん、盛り付けや香りを楽しんだり、食材を通して季節を感じたりすることで五感を刺激することが生活の質を高めることにつながります。何より仲のいい友人や家族と食事の時間を共にすると幸せな気持ちになりますよね。

では大切な歯を長持ちさせるにはどうしたら良いでしょうか?

一つは日々のお手入れと定期的な歯科医院でのメンテナンスです。全く歯を磨かなくても虫歯や歯周病にならない方もいます。しかし残念ながらリスクが高く、虫歯治療をしたことがある方や歯周病と言われたことがある方は日々のお手入れが非常に重要になります。食事のたびに汚れを落とし、歯石を歯科医院で定期的に除去していくことが歯の長持ちにつながります。

2つ目は適切な治療を受けることです。私たち歯科医師が精度の高い治療をすることはもちろんですが、なるべく患者様ご自身が歯を守る治療法を選択することが大切です。

例えば歯を喪失した際の治療法の選択は非常に重要です。以前はブリッジや、前後の歯に金具をかけて固定する入れ歯が主流でしたが、負担が大きく、支えになる歯が割れたり折れたりすることも珍しくありません。

最近はインプラントや矯正治療を応用し失った部分を埋めるように歯を動かす治療法もあります。

歯科医療は日進月歩で変わっていきます。今年も最新の医療技術、設備を積極的に取り入れ、ベストの治療法を提供できるように勉強していきたいと考えております。