歯周病と糖尿病の関係

2019年4月25日

先日大学時代の友人と食事に行きました。彼は大学卒業後歯周病の専門医として大学病院で働いていましたが、数年前からハーバード大学附属の糖尿病研究所へ留学していました。「歯医者がなんで糖尿病?」そう思った方は少なくないかもしれませんが、歯周病と糖尿病は切っても切り切れない関係なのです。
歯周病は歯肉の間にある隙間である歯周ポケットに潜む細菌によって引き起こされます。その細菌によって歯肉に炎症が起きると炎症に関係した化学物質が毛細血管に入り込み全身に送られていきます。この炎症関連の化学物質は血糖値を下げるインスリンの効果を悪くするため、血糖値が上がりやすくなるのです。なんだか難しい話になってしまいましたが、簡単に言うと糖尿病の人は血糖値が上がりやすいって話です。

実際私の患者さんでも食事療法で血糖値がなかなか下がらなかったのに、歯周病治療によって大幅に数値が改善した方がいます。もちろん全ての方に当てはまる話では無いですし、糖尿病の治療は内科の先生に相談すべきことですが、お口のケアは全身の健康に大きな影響与えます。虫歯がなくても定期的な歯のクリーニングは重要です。